君のイナイ季節
「ありがとう!」

私は両手で、それを受け取った。

「良かった」

拓海くんのその笑顔が。

私にとって何よりのプレゼントだよ。





その時、後ろから視線が。

拓海くんも私も。

同時に振り返ると。



…高槻さんとその仲間達。



高槻さんなんか怒りで顔を真っ赤にしているよ。

何であの子が怒るのさ。



拓海くんは露骨に嫌そうな顔をした。

「行こう」

拓海くんはぐいっ、と私の腕を掴んでスタスタ歩き出した。



チラッと振り返ると。

高槻さんの怒りがMAX。



…怖い
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