君のイナイ季節
駅近くのオフィスビルが建ち並ぶ一角に綺麗な公園がある。

ここは電球を上手く使ったお洒落な飾りがあって、デートスポットになっている。

物影に隠れてベンチに座っている二人を観察。



「あ…」

私と拓海くんは同時に声を上げた。

堺先生が能勢先生の左手薬指に指輪をはめたから。

「あの二人も付き合っていたんだな」

拓海くんの言葉に私も頷く。

そのうち、感極まって泣き出した能勢先生を堺先生が抱きしめて。

私達も感動しちゃった。

「ちょっと行ってみない?」

拓海くんがまたニヤッと笑った。
< 158 / 205 >

この作品をシェア

pagetop