君のイナイ季節
私からキスをした。

拓海くんもそれに応えてくれる。

しばらくして、ようやく唇を離した。



吐息が白い。



かなり冷えてきているのか拓海くんが一瞬身震いをする。



「帰ろっか…」

拓海くんの声が耳元で聞こえた。

今夜は特に冷える気がする。

今にも雪が降りそうな空模様だった。



こんなに冷えるのはこの冬初めてかもしれない。

私達は空を見上げた。
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