君のイナイ季節
日付は12月25日。

ここは病院のICU。

もうすぐ夜が明ける。



周りには拓海くんの家族と私の両親。

この部屋の外には総一さんやお店のスタッフさん達。

学校の先生、そしてかれんと松原くん。



拓海くんはどこも骨折していなかった。

ただ。

内臓を強く打っていて。

さっきから心音が低下し始めているのが先生の説明であった。

私はずっと拓海くんの手を握りしめている。

まだ、体温も低下していない。

お願いだから。

意識を取り戻して。

何度も心の中で祈る。





どうか。

神様がいるならば。

彼の命を助けてください。

その為なら。

拓海くんと別れてもいいから…

私が死んでもいい!

拓海くんは、まだまだ生きないとダメな人。

色んな人が必要としているから。

お願い、助けて!!
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