君のイナイ季節
外が明るくなりはじめた頃。

一瞬、握っていた手に力を感じたので拓海くんの顔を見た。

すっ、と目が開いたかと思うと私を見て穏やかに笑った。

「あっ!」

みんなが一瞬喜んだけど。











それが最期だった。












12月25日午前6時50分。






私の元から拓海くんはいなくなった。
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