君のイナイ季節
結局。
4万円近い指輪を買って貰って。
どうお返ししようか悩んだんだけど。
「お返しなんていらないからね」
なにもかも先を読まれていた。
「ただ…」
拓海くんは私の手を握って
「そばにいて欲しい」
…そんな事を言われたら
本当に倒れそうなんだけど。
「僕はいつも自分自身や周りと戦っているけれど、本当の自分を知っていて欲しい。
平気そうに見えても泣きそうな時もある」
拓海くんは私の手をギュッと握って
「我が儘かもしれないけど、いつも傍にいてほしいんだ」
帰りは家の近くまで送ってもらって。
「じゃあ、また明日」
拓海くんはそっと手を挙げてクルッと方向を変えて歩き出した。
私も手を振ったんだけど。
明日、また学校で会えるのに。
すごく寂しくなって。
その背中に抱きついていた。
4万円近い指輪を買って貰って。
どうお返ししようか悩んだんだけど。
「お返しなんていらないからね」
なにもかも先を読まれていた。
「ただ…」
拓海くんは私の手を握って
「そばにいて欲しい」
…そんな事を言われたら
本当に倒れそうなんだけど。
「僕はいつも自分自身や周りと戦っているけれど、本当の自分を知っていて欲しい。
平気そうに見えても泣きそうな時もある」
拓海くんは私の手をギュッと握って
「我が儘かもしれないけど、いつも傍にいてほしいんだ」
帰りは家の近くまで送ってもらって。
「じゃあ、また明日」
拓海くんはそっと手を挙げてクルッと方向を変えて歩き出した。
私も手を振ったんだけど。
明日、また学校で会えるのに。
すごく寂しくなって。
その背中に抱きついていた。