君のイナイ季節
「それ、初耳!」



風が少し強くなり。

私は風になびく髪の毛を押さえた。



「生野は知ってるよ」


「なんでかれんが知ってるのよ!!」


ちょっと、ムカついた。

私は拓海くんの元へ走っていったけど。

拓海くんは走って逃げた。



「あ」



ふと視線に気がつく。



物陰から、女の子がこちらを見てる。

私は走るのを止めた。



拓海くんもそれに気がついたけど

「無視」


と言って。



私をキラキラした目で見つめてくれた。
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