君のイナイ季節
その後も色々と話し合い、当分、私は暇さえあればバイクに関する事を学ぶ為にお店に通う事になった。

その方が何かと拓海くんをサポートしやすい。

更に学校にも就職か進学か、進路を伝えなくてはいけないけど、なんと来年からこのお店で働けるようにしてもらえる事になった。

思いがけない方向に自分の人生が転がっていっている。



私の夢はお嫁さんになって幸せな家庭を築く事。


だけど。

その方向へ行こうとすればするほど、自分が思い描いていたものと違う方向に進んでいる気がする。


好きになった人が、あまりにも自分のいる世界と違うからなんだけど。


いつの間にかそれでいい、って思うようになっていた。
< 61 / 205 >

この作品をシェア

pagetop