君への想いよ届け
大丈夫か?
俺は声をかけてみた。
比野宮は顔を上げて俺の方をみた。
「大丈夫です…」
「大丈夫じゃねーだろ。泣きそうじゃねーか。」
俺は思わず比野宮を正面から抱きしめていた。
「ふぇ、、あ、あのぉ?」
そんなまぬけな声を出して動揺していた。
やべー。こんな反応されたら、理性がふっとんじまう…。
「く、苦しい…」
「…わりぃ。」
「あ、あの…ごめんっ」
比野宮は顔を真っ赤にして走って帰って行った。
「お、おぃ‼︎」
俺の声だけが教室中に響いた。
ドンッーーーー。
壁を拳で強く叩いた。
俺は…比野宮が…。
あいつのことが…。