超企業

「お、おはよう龍崎、どしたの?」



僕はそう言うと龍崎も返す。



「おはよう、ごめんね驚かせて…。」




以前と違い、とんでもなく元気のない彼女を目にし、僕は絶句していた。




「あ、上がってもいい?」



と、先に口を開いたのは彼女だった。



「あ、うん、かまわないけど、どうしたの?」



彼女は無言のまま僕の部屋へ入っていった。





今に座らせて、僕はとりあえずお茶を入れてあげた。




「……、龍崎、どうしたんだ?」



彼女は俯いたままだ。




「…、やっぱりあたし、バカだったよ。」



俯いたまま、そう言ったのが聞こえた。




「うん?」




気づけば龍崎は泣いている。


ポロポロと涙を床にこぼしていた。



「ちゃんと真面目に、お母さんやお父さんの言うこと聞いてりゃ良かったんだ…!」




おいおい、龍崎もそんな大変な仕事与えられてるのか。




「ま、まあ、泣くなよ…。」



僕は少しホッとした。



本当に絶望した彼女は泣く元気さえなかったかのように思えたからだ。


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