超企業


その一週間は恐怖と不安で時間が進むのは早かった。


以前のような焦りの早さより早いかもしれない。




こないでほしいという気持ちと早く面接にいくという気持ち、受かりたいという気持ちと上手く落ちて平穏な企業に拾われる可能性を願う気持ちが葛藤していたのかもしれない。






また新幹線で岐阜までくる僕はどうかしている。



いや、こんな企業にエントリーしている時点でどうかしている。




どうかしているならとことんその気持ちに付き合うことに決めた。





皮肉にもこのまともでない状況でまともな感情が持てている気がする。




そして、面接会場に着いて僕は座って待つことにした。

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