超企業
「まあ、スマホの液晶も割れてないし、良かったわね。はい。」
そういうと龍崎は僕にスマホを返してくれた。
意外と冷静な一面もあるんだな。
ただのバカと思ってた。
「あ、ありがとう、龍崎。」
僕は弱々しくお礼を言った。
「うん、さてと…。」
そういうと龍崎はまた座って、ポケットから化粧道具を取り出した。
こんなときにもギャルメイクするんだ。
僕は龍崎から少し離れたところに座り、落ち着きを取り戻した。
それから2人は無言のまま、時間が過ぎた。
龍崎も化粧を終えて
「じゃあね、遅刻すんなよ。」
といって、部屋から出て行った。
化粧も自分の部屋でやればいいのに、龍崎もひょっとして一人じゃ不安だったのかな。