超企業
龍崎は僕が言って初めてそこでメールをみたらしい。
「え…、また、人が死んだの?」
メイクした顔が青ざめていた。
僕もそんな顔色なのだと思う。
メールの続き、
「殉職者は城戸テンマ君、今回彼は志半ばでこの世を去ることになりました。遺体はないですが、今夜は彼のお通夜を我々で行いたいと思います。ぜひ皆様ご参加お願いします。」
な、なんなんだ。
「なんなんだよ!このふざけたメールはッッ!!!」
僕はやっと大きな声を出せた。
二日で四人も死者がでた。
感覚は麻痺しているかのよう、僕はこれが普通なのかもしれないと思い始めている。
「ねえ、秋山、この会社辞めることって無理なのかな?」
龍崎は不安そうな声で僕に聞いてきた。
「そんなことしたら、殺されるよ!」
僕は焦ってそういう。
「それは解雇(クビ)でしょ!?辞職なら、無事にできるかもしんないじゃん!」
そうか、確かにそれならあるいは…。
「あとで会長に聞いてみよう。まずは本社に戻ろう。」
僕たちはなんとか落ち着きを取り戻し、本社への階段を下りていく。