超企業
「ただいま。」
僕の家は、母と弟と三人暮らしだ。
父は最低なやつで僕が小さいころに母と僕達を捨ててしまっている。
そして、今の僕はまさに最低な親不孝者となろうとしていた。
「おかえり、もうすぐごはんできるからまってて。」
そう言ったのは僕の母親だった。
父がいなくなってからも、女手ひとつで僕と弟を育てた人だ。
弟はまだ高校生だが、帰ってきては主に家事を手伝ったりしているお利口さんだ。
僕は、たまにするくらいで最近はろくにしていない気がする。
まあ、そんなことを思いながら僕は部屋にカバンを下ろした。