With 〜十字架と白薔薇〜
「菜々だってわかってるよ!?
でも!!でもね!!
みんなだって隼斗様のこと見れば
ぜっっっったいに納得する!!
あの人の瞳に見つめられたら…
誰だって吸い込まれるよぉ。」
はぁ…と肩を下げる菜々。
少女漫画の世界にでも入り込んだのかなってぐらい、更けていた。
「私にはわからないな。
見ただけで好きとか、
吸い込まれそう!とか。」
私は冷静に言った。
すると、菜々はバッと立ち上がる。
「梨緒奈は隼斗様のこと見てないじゃない!第一、恋愛なんてしたことないくせに!わからないの前に、わかるわけがないの!梨緒奈には!馬鹿にしないで!」
「なに?喧嘩売ってる?」
「も…も、も、もう!知らない!」
バンッ!!!!