With 〜十字架と白薔薇〜
「ほらほら座りなさい?
冷めちゃうじゃない。」
「あ、はい。」
イスをギーっと出し
私は座る。
「いただきます…」
そう言って、
かぼちゃを口に運んだ。
「…。」
うん、美味しい。
でも、お店で食べてるような気分。
切ない。
「どうかしら?」
「美味しいです。とっても。
ありがとうございます。」
「本当?良かったー!」
すごく嬉しそうに笑う美智子さん。
なんだかまた、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「おかわりあるからね!」
と、鼻歌をしながら
美智子さんも食べ始めた。
美智子さんと一緒にご飯食べるなんて
いつぶりかな。