この運命を奇跡と呼ぶならば。
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「総司、桜は?」


「大丈夫、ちゃんと寝かせてきたよ。」


沖田が部屋へ入ると、藤堂の桜を心配する声がかかり沖田の返事を聞くと藤堂だけでなく他の皆もホッとした様子だった。



「それで?平助の傷はどうして消えているんだ。」



沖田が座ると土方が待ちきれないと言うように藤堂の傷のことを聞いてきた。



「はい、はい。わかってますよ。ちゃんと話しますって。そんな怖い顔しないでくださいよ。」



「総司!」


沖田のちゃらけた返事に思わず怒鳴る土方だったが沖田の顔がスッと真剣な顔に変わったので土方達も顔を引き締めた。



「平助の傷は治したのは、桜ちゃん、ですよ。」


「何?」


「それが俺らにも良くわかんないんだがよ…」


「桜が俺に包帯を取れって言って取ったら傷の辺りに手を添えられて何か言い出したと思ったら部屋が光に包まれて気がついたら傷が…消えてた。」


「あぁ。」
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