この運命を奇跡と呼ぶならば。
「それで、あんなに笑顔でどうしたの?」
「え?」
「え?って…何かあってあんなに急いで来たんでしょ?」
「あ、そうだった。」
桜は座るなり言われたので、一瞬何を言われたのかわからず思わず聞き返すが、沖田の答えを聞いてここへ戻ってきた理由を思い出した様だ。
「あのね…土方が私、此処に居ても良いって!そう言ってくれたのよ!!!」
「そうなんだ。良かったね。」
「…総司は私が此処に居るの嫌…かな?」
沖田の返事が余りにも淡々としていたので桜は不安になっていた。
「えっ?そんなわけ無いよ。心配しなくても、僕だって嬉しい。嬉しいんだけど…」
「嬉しいんだけど…?」
「いや、桜ちゃんって女の子でしょ?だから、僕と同じ部屋でもいいの?」