この運命を奇跡と呼ぶならば。
「桜、もういいのか?」
「あぁ。この空間にいるのは不快だ。」
そう言って広間を出た後、何気なく空を見上げた桜は瞳を目一杯見開いて、普段からの冷静さからは信じられない程の焦りを見せると、バタバタと広間に戻った。
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「土方!!悪い、今夜は帰らない!!明日の朝には帰る!」
「おい!!桜!!どういう事だ!?説明しやがれ!」
広間に戻った桜は急いで言うべき事を言うと土方の言う事を聞かずに身を翻(ひるがえ)して駆けて行ってしまった。
「待って!土方さん、僕追い掛けてきます!」
「総司、頼んだ!!」
沖田も駆けて行った桜のあとを急いで追いかけ始めた。