この運命を奇跡と呼ぶならば。

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｢土方さん!!誰か!!!｣


屯所へ着くと沖田は屯所全体に聞こえるような大きな声で叫ぶとバタバタと複数の足音が聞こえて来た。

｢総司、どうし…ｯ!!!桜!?｣


｢佐之さん!!説明は後!!山崎君を連れて来て!!｣

｢あ、あぁ!!お前らの部屋に連れて来る!!｣

｢うん！｣


玄関へ駆けてきたのは土方、斎藤、原田、永倉、藤堂の5人で皆それぞれ沖田の腕の中で気を失っている桜を見て驚いていたようだが沖田が原田に頼みをした後、部屋に駆け込んだ沖田の腕の中から斎藤が桜を受け取り、誰かがひいた布団の上に寝かせた。


｢総司、どういうことなんだ？｣

｢僕にもよくわからないんです…｣

｢よくわからないって…？｣


土方が質問すると沖田も困ったような声音で答え、その答えを藤堂が繰り返す。

｢総司、桜のこの痣はなんなのだ？｣


｢僕が、桜ちゃんを追いかけてて桜ちゃんが立ち止まったかと思うと額の辺りから全身に広がっていったんだ。｣