この運命を奇跡と呼ぶならば。
次に目を覚ました時には父はこの世の人では無くなっていた。
つまりは、また私のせいで家族が死んだのよ。
そうして、両親共に亡くした私達だけど生活には困らなかった。
遺産を、父は私達に遺してくれていたから。
家も買い取っていたから路頭に迷うことはなかったし、祖父母の援助もあって静かに、暮らしてた。
春は私を責めることなく笑顔で優しくて沢山の愛情を注ぎ高校生、16歳になっても変わらず優しかった。
けれど、そんな穏やかに過ごすささやかな幸せさえも神は私にあたえてはくれず、奪っていった。
家族の命を奪ったお前に幸せになる資格なんてないんだ、そういうように。