この運命を奇跡と呼ぶならば。
私は春と一緒に学校、この時代で言う寺子屋ね。そこから、家へ帰る途中に事件はおきた。
『桜、帰ろうか。これ以上遅くなったら危ないし。』
そう言って、一緒に帰っていたら春が言ったの。
『桜、なんだか俺ら。つけられてない??』
『え…嘘。』
その時の私は少し帰るのが遅くなったから春の心配が過ぎたのか、怖がらせようと冗談で言ったのかと思って軽く流したわ。
『でも、早く帰りましょう。暗くなる前に。』
『どうしたんだい??あぁ、俺が誰かにつけてきてるんじゃないかって言ったから怖いんだろ?大丈夫。大丈夫。』
『そんなわけないでしょ!!』
私が、そう言って振り返った瞬間男が刃物を持ってこちらに駆けてきたの。