この運命を奇跡と呼ぶならば。


『…え』


『うぉぉぉぉぉぉおッ!!!』


『桜ッ…!!!!』


その時、私に全身に衝撃が走ったわ。


と、同時に私の目の前で紅い紅い花弁が散った。












『いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!春ーーーーー!!!』
















顔をあげると、血を流して倒れている春と春を刺した男がニタニタ笑っている姿、そして、私の悲鳴を聞きつけた近所の人達が慌てて救急車…医者の乗った車を呼んでいたわ。




これが私の人を愛さなくなった…いや、愛せなくなった理由よ。


でも、信じられなくなった理由は別にあるわ。
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