この運命を奇跡と呼ぶならば。
(※ここから客観sideに戻ります。)

桜はそこまで言うとフゥと息を吐いて、沖田達を見渡した。

そして、沖田達は沖田達で桜の闇を知りそれぞれの反応を示している。


だが、誰も口を開こうとはせず黙って桜を見つめていた。


その静寂を破ったのは桜だった。


「…でもね、今は、人を愛することも、信じることも、希望を持つことも怖くない。だって、貴方達が闇が蔓延(はびこ)っていた私のココに光をもたらしてくれたもの。」


桜はそう言って穏やかに微笑みながら心臓の辺りを指さした。


すると、沖田達も肩の力をフッと抜いて桜に微笑みを返した。


「ほんとに…ありがとう。」


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