この運命を奇跡と呼ぶならば。
「…そうでしょうか。」
「えぇ、人間ですから失敗してもいいんです。…では、失礼します。」
桜はそう言い部屋を後にすると、道場へ向かった。
(…幹部間でのすれ違いの末、脱走か。)
道場へ着くと平隊士の気合いの入った声が聞こえてくる。
「おい、一!!総司は?」
「…桜、総司ならまだ来てないぞ。」
「チッ、あいつ。また、サボって…」
少し怒っている様子の桜に斎藤の声がかかる。
「桜。俺と試合しないか?」
「…は?」