この運命を奇跡と呼ぶならば。
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部屋に入るとやはり、誰もおらず試合で汗をかいた桜は今まで来ていた袴を脱ぎ、着替え始めた。


「…山南さん。もうすぐだ…」


そう呟いて、着替え終わった桜は部屋を出た。そして、出て直ぐに沖田がおり、いきなり出てきた桜を目を丸くして見ている。


「あ、総司。どこ行ってたんだ?」

「ちょっとね。それより、桜君はどうしたの?」

「土方の所に用があって。




…ねぇ、その中身何が入ってんの?」


そう言った桜の視線の先には沖田が持っている袋に向けられている。


「……な、なんでも?」


「何、今の間。」


「…何もないよ?ほ、ほら土方さんに用があるんでしょ?」


桜の訝しげな視線から逃げるように話を逸らすと部屋の中に入ってしまい、桜も土方の所に向かった。
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