この運命を奇跡と呼ぶならば。
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「山南さん、居ます?乙宮です。」

「乙宮くん?入りなさい。」

山南さんの驚いた様な声を聞くと桜は先程作った雑炊を持って入った。


「…それは?」

「雑炊です。最近、元気がないようですので。」

桜はそう言うと雑炊の入った鍋の蓋を取ると、山南さんに差し出し、鍋の中からはいい匂いがフワッと広がった。


「…そうですか。頂きます。」


「どう、ですか?」


「美味しいですよ。」

山南さんの答えを聞いた桜はホッとしたように肩の力を抜いた。


「山南さん、私。…力使いましょうか?」
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