この運命を奇跡と呼ぶならば。
「おい、開くぞ!!」
バタンッと音を立てて倒れた襖を踏みつけて中に入ると血溜まりの中で倒れている沖田がいた。
「総司!!山崎頼む!!」
「はい!!」
土方に言われ山崎は沖田に駆け寄ると脈などを計り始めた。
「大丈夫です、気を失って「いやぁぁぁぁぁぁぁあ!」」
山崎の言葉を遮ったのは桜の悲鳴だった。
「桜!?」
「ど、こに…も…かな…ぃで…」
悲鳴をあげた直後、桜はふっと足元から崩れるように倒れた。
「山崎!!」
「恐らく、気を失っているんでしょう。2人を別の部屋まで移動させましょう。沖田さんも今のところは、大丈夫です。」