この運命を奇跡と呼ぶならば。

「二人とも大丈夫なんだな?」

「えぇ。でも、今は安静にしておかないといけないですね。」

「そうか…。」

近藤さんが口を閉じると次は原田が口を開いた。


「皆、気付いてるだろうが…総司は、恐らく…」


「あぁ…。俺も思うよ。」


その部屋にいた皆がその時、沖田の病名を思い浮かべた。









「…労咳か。」



そう、誰かが小さく呟いた。
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