この運命を奇跡と呼ぶならば。
「なんだ、歳。また、意地悪してたのか?」
「近藤さん、ごか「そうなんです!土方ってば怒って追いかけ回してきたんですよ!!!」」
慌てて否定しようとした土方の声を遮り被せるように言った桜に近藤さんは優しく言った。
「そうか…歳には、わたしから言っておくから朝餉をとっておいで。鬼ごっこしていてとっとらんだろう。」
「はーい、近藤さん!ありがとうございます。」
沖田と桜は近藤さんに言われ肩を並べて楽しそうに去って行った。そして、その背を見届けた土方は、ハァと息を吐いた。
「近藤さん…」
「分かってるぞ、歳。また、あの子達にからかわれていたんだろう?」
「あぁ、本当に疲れる。」
こめかみを抑えて言った。
「でも…毎日が楽しい。」
「あぁ、そうだな…」
2人は顔を上げると桜と沖田の後をおって広間へ戻って行った。