この運命を奇跡と呼ぶならば。
「ふふ、そうね。楽しそうだわ。」
桜は口元に手を当てて本当に楽しそうに笑った。
「っ…」
「ん?どうしたの、総司。」
何故か沖田は桜を見て顔を赤くしながら固まっている。
「顔、真っ赤よ?熱でも出たの、この頃寒いから暖かくしなきゃダメよ?」
「だ、だだっ大丈夫!!」
上擦った声で必死に否定する沖田だが、桜は疑わしいと沖田へ一歩近付くと手を伸ばして頭を引き寄せた。
────コツン
「な、なっな何を…」
「少し、熱いわね。」
額と額をくっつけて桜は言った。