この運命を奇跡と呼ぶならば。
「平助…!嘘だろ?!お前…ずっとここにいるんじゃなかったのかよっ!」
「新ぱっつぁん…ごめん。」
「新八、座れ。熱くなりすぎだ。」
「くそっ…」
そんな藤堂を見た永倉は立ち上がって掴みかかると怒鳴るが、藤堂はやはり気まずげにしているだけで土方に諌められ熱は冷めぬままに座った。
「…今立ち上がった、以上の者がこの度伊東さんと共に【御陵衛士】を結成し、離隊する。報告は以上だ。解散!」
近藤の宣言で皆は、広間を出て行く。そして、その中には藤堂も混ざっていた。
「おい!平助っ、待てよ!!」
「ごめん。佐之さん、新ぱっつぁん…」
原田の呼び止める声も聞かずに広間を出て行った。
「…なんだよ!!意味わかんねぇよ…」