この運命を奇跡と呼ぶならば。
「そうね…。平助、私の言う“みんな”はあなたも入ってることを忘れないで。」
「っ…ありがとな!」
桜が微笑みながら言うと藤堂も感激したように今までの不安が晴れたような笑顔を向けた。
「ふふっ、平助。いつまでも、あなたは私の仲間だから。」
「おぅ!…俺からだって言わせろよ、女に言わせてばっかじゃカッコがつかねぇ。」
藤堂は咳払いをすると改めて桜に向き直った。
「桜、お前もいつだって俺たちの仲間だ。何かあったら、誰かに頼れ。一人で抱え込むんじゃねぇぞ!迷惑かけたっていい、仲間なんだから。」
「ありがとう。…じゃあ、そろそろ行くわね。」
桜は藤堂の部屋を出て斎藤の部屋に向かった。