この運命を奇跡と呼ぶならば。

始動!!

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その夜、広間にて斎藤が帰って来たことが幹部はもちろん、平隊士にも伝えられた。そして、皆が退席し幹部だけが残った時、伊東の企みについて伝えられた。因みにその時、沖田は桜によって部屋に連れ出されていた。

そして、藤堂の事について斎藤によって切り出された。


「それで、平助のことで俺から提案があるのです。」


「なんだ、斎藤。」


「平助は、斬ってしまうには惜しい人材。…ましてや、俺はあいつを殺してしまいたくはないのです。」


「そりゃあそうだ。俺だって平助はどうにかして救けてやろうとは思うがよ。平隊士が、戻ってきたあいつについていくかどうか…」


「そこで、平助も俺と同じで間者として潜って居たと言う事にすればよいのではないかと…。」


恐る恐ると言った斎藤、及び永倉や原田もゴクリと唾を呑み土方の返事を待つ。
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