この運命を奇跡と呼ぶならば。
「「「「「「「は?」」」」」」」
百合の爆弾発言に綺麗に言葉をハモらせる幹部に桜は焦りながらも否定の言葉をやっとのことで口にした。
「い、いや。''俺''は女ではありません。れっきとした男ですよ。」
「ほんまに、女の子違いますの?間違いでしたら、ウチの勘違いだったみたいですぅ。失礼しました。でも、ほんまに綺麗な顔。1回女の子の格好してみまへん?めっちゃ可愛いと思うんですぅ。」
(この人、どうして私に女の格好を…絶対駄目よ。バレるわ…男として生きて行くって、あの日から決めたの。だから、完璧に男を演じられている筈なのに…)