この運命を奇跡と呼ぶならば。
「総司、いつもこんな感じなのか?」
桜は歴史の授業で新選組について勉強していていたのである程度は知っているみたいだったがこのことについては知らなかった様だ。
「うん。でも、こんなの慣れっこだよ。」
「そうなのか…」
桜は慣れる程言われたのかと思うと何故か胸が痛くなったが本人は気付かないフリをしてやり過ごした。そうしてしばらく歩いていると桜と総司の顔が険しくなった。
「桜君。気付いてる?」
「あぁ。五、六人程度か…」
「あそこと、あの人と。それから、建物の影に3人程。」