この運命を奇跡と呼ぶならば。
「ほんとに大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ。桜君、心配症なんだね。いつもの君からは想像出来ないよ。」
桜は沖田の傷を心配しているのに当の本人は笑いながら、嫌味を言うので額に青筋が浮かんできていた
「…私は、心配してるんだ。…貴様を心配した私が馬鹿だった。」
「うん。桜君は馬鹿だね。こんなのそのうち治るのに、心配し過ぎだよ。心配しなくても大丈夫だから。
…それより怖かったでしょ。無理しなくてもいいよ。後、心配してくれてありがとう。」
沖田に馬鹿呼ばわりされた桜は怒りのあまり怒鳴りそうになったが最後の一言の性で瞳から大粒の涙が頬へ滑り落ち、それをきっかけに瞳からは涙が溢れてきた。