大切なもの







「………………」




何も言わないで立ち尽くす拓夢。



やばいこと言っちゃったかな?……




「別れた。最近別れたんだ。」




無理して明るくしているのが分かる。





「ごめん………。暢気にそんなこと聞いて……」





「恋華が悪いんぢゃないし。そんな謝ることぢゃないよ。ぢゃあな。」





そう言いながら頭の上に手をポンッとおいた。



少しドキッとしてしまった。



烈に申し訳ないと思った。









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