大切なもの





「あれ~?恋華ちゃん?」




今気付いた様にゆっくりと、和泉さんの方を見る。




「えっ!?和泉さん?と………………………れ…………つ………………」








和泉さんの隣にいたのは烈だった。




その話声に気付いたのか拓夢も2人の方を見ている。



「何?知り合い」




「うん……友達の彼氏と………………元カレ………………」





烈は私の顔をじっと見ている。



私も烈の顔をじっと見た。







「もしかして、今の話聞こえてた?」





今の話とは未練があるとかの話だと思う。





「…………………」








沈黙がしばらく続く。






「恋華!!俺――………」
「それ以上言わないで。」




「友達関係になったでしょ?私はもう前の私じゃないの。ごめん。」








「だ、だよな…………ごめん。和泉行くぞ。」

「えっ!?あぁ。じゃぁ、恋華ちゃんばいばい!!」






そうして、2人はお店から出ていった。









「恋華………いいのか?」











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