大切なもの
パンをひとかじりして家を飛び出した。
電車がくる時間まであと5分。
いつも歩いて8分くらい。
間に合うかなぁ~
全力で駅まで走った。
ギリギリ間に合った。
私は汗で気持ち悪くなっていた。
全力で走ったから疲れたー
しかも、電話の中人いっぱいで暑っ苦しい!!
私はカバンからタオルを取り出して、さっきかいた汗を拭く。
学校について、心亜に挨拶をして机に座った。
はぁ~
もう、朝からちょー疲れたーー
「…――か……――んか…恋華!!」
「へっ!?あっ!?……心亜?何?」
「恋華のことずっと呼んでたのに恋華ぼーっとしてるんだもん。何かあった?」
ずっと呼んでたんだ………
どんだけぼーっとしてたんだよ!!
朝疲れたからかな?
「まぢ!?ごめん!!なんか朝から疲れちゃって………」
「何があったの?」
心亜はそれをずっと聞いてくる。
まぁ色々って言っても色々じゃ分からないとか言うし、めんどくせぇーー
「朝寝坊してバタバタしたから疲れたの。」
素っ気なく答えると心亜はそれ以上聞かなかった。