大切なもの
不安そうな顔をしていると、拓夢が肩を抱いてきた。
「俺じゃなくてあいつと行くのかなり心配なんだから怖すぎて抱きついたりすんなよ!!抱きついたりしたらあいつブッ殺す。」
「今の拓夢かなり怖い………でも、抱きついたりしないよ?だから心配しないで?」
「……ん。」
拓夢の心配そうな顔を見ていたら抱きつきたくなった。
拓夢に抱きついて拓夢の胸に顔を埋めたら安心した。
そんなことをしてたら心亜が叫びながら出てきた。
「めっちゃ怖えぇ、、、」
そんな心亜を見て私も怖くなってきた。
「じゃぁ、次恋華と烈先輩。行ってらっしゃ~い♪」
暢気に言う友里を睨んで森の中に入った。
森の中はかなりくらくて、周りがやっと見えるくらいしか明るくない。
森の奥までずっと沈黙のまま行った。
「恋華………」
帰り道の途中、烈がいきなり話かけてきた。