バッドエンドの終わり方
「なにしてんの、お父さん。」
あたしはお父さんを見下ろしながら冷たく言い放つ。
「あぁ、佳歩か。
少しボーッとしてただけだ。
気にするな。
あとは全部片付けておくからお前は二階にいなさい。」
あたしをいかにも邪魔者のように扱う父はあたしの顔を見ることなく割れたコップの破片を集めている。
「どうせまた資料でも見ながらしてたんでしょ。」
「お前には関係ない。」
そういう父に、とうとうあたしの中の何かが切れた。
「なに?
そんなにあたしが邪魔?
おとうさんってさ、自分が攻められるといっつもカッコつけて逃げるよね?
ほんとそーゆーのダサいんだけど
あんたがいるだけであたしもお母さんもずっと迷惑してんの!
少しは仕事じゃなくて家族のこともかんがえてよ!!!」