バッドエンドの終わり方


そう言ってにっこり笑うお母さんはとても幸せそうだった。


だからまぁ、あたしも幸せかな


朝ごはんをたべおわり、準備をしてから玄関を開く。


するとそこには伊織の姿。


「伊織、こんな朝早くからどうしたの?」


めんどくさがりやの伊織いわく、朝起きることすらも苦という伊織は毎朝遅刻のチャイム20分前に起床し、急いで朝ごはんと準備をすませ普通の人なら走っても片道30分かかる通学路をもちまえの体力と運動神経で10分で走りきり学校に到着するのが日課。



だから高1の頃、一度一緒に登校する約束をしたときは遅刻するのではと思いほんとに冷や冷やしながらも、ものすごいスピードの伊織を追っかけるのがとてつもなく大変だったのを今でも覚えている。


そんな伊織が今あたしの目の前にいるのだ。


怪奇現象以外の何者でもない。


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