バッドエンドの終わり方
おまけに天然鈍感娘でどっかの漫画や小説の主人公並の馬鹿っぷり。
でもすごくいい子であたしが引っ越す時も学校遅刻してまで見送りてくれたしこの街を発つまでの間、あたしのことでいちばん悩んで一番泣いてくれたこだ。
「テンション上げすぎ馬鹿陽彩
あんたはドジなんだから少しは気おつけて生活しないと何が起きるかわかんないんだから」
もうこんなことにも慣れている。
昔は同じようなやり取りを何度も繰り返していたようなもの。
あたしは「ほら」と言って転けた陽彩に手を差し延べる。
陽彩は拒むことなくあたしの手につかまるといきなり泣きそうな顔になった。