バッドエンドの終わり方


「サクラ。」


不意に、静かな声で名前を呼ばれる。


ーードキッ


最近は、゙佳歩゙ばかりで゙サクラ゙なんて呼ばれてなかったから変な緊張をしてしまう。


優叶はこっちに向き直り、頭をあたしの肩に預けた。


「゙サクラ゙は俺の事、好き?」


肩に頭を預けたまま下を向いて言う優叶は、なんだかいつもより弱く見えた。


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