好き過ぎて辛い 上

怖い人『陽菜side』

はぁ…。

悠菜がトイレに行ってから20分も経つのに全然戻って来る気配がない。

何かあったのかなぁ…

私は悠菜が心配になり校内を探してみることにした。
でも、今日入学したばっかりの私は迷路みたい。

もぅ10分も探してるのに全然見つからない。

「はぁ…どうしよ…」

悠菜、どこにいるの…

下を向きながら涙目で歩いていると…

ドンッ!

誰かとぶつかった。
私はそのまま床に倒れた。

「ったく、気を付けろよ」
そう言って私の手を握り立ち上がらせてくれた。

ネクタイの色は青かぁ。
私の高校は学年ごとにネクタイの色が分けられている。

1年生は赤。
2年生は青。
3年生は緑。

私は赤。
で、この人は青。
私より1つ先輩ってことか。

「ごめんなさい!失礼しました…」

それだけ言って私はダッシュでその人の前から去った。

だってなんか怖そうだったんだもん…。


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