光 (ver.2005)
第6夜・高山碧吏(3)
12月12日
体中が痛い。まだ震えが止まらない。昨日、あの男が急に家に来て、私をどこかへ連れ出そうとした。私が断ると、あいつは家の中で暴れた。正直驚いた。まさかとは思ったが、ここまでおかしいとは。
最悪だ。
家の中がめちゃくちゃだ。
ガラスは全部割られ、家具はひっくり返され、私は息が出来なくなるまで殴られた。殺されるんじゃないかと思った。服を引き剥がされ、何度も何度も犯られた。そのあと、あいつは裸の私にコートだけ着せて街中を連れ回した。怖いのと寒いのとで震えがずっと止まらなかった。頭のどこかずっと奥のほうで奥歯がガチガチと音を立てていた。趣味の悪いレストランで、やたらと味の薄いパスタを食べさせられ、私は何度も皿の上に嘔吐した。あの男は皿の上の吐瀉物を、私の口に無理やり流し込んだ。「断ろうとするからだ」とあの男は言った。私の財布から金を抜き取り会計を済ませると、川原の道を通って市街地へ連れて行かれた。もう、感覚がなかった。私と世界の間に薄い膜が張ってるみたいになって、急に現実味が失われた。街はクリスマスムード一色だった。マライア・キャリーのあの曲が流れる中、私はこの男を殺すことだけを考えていた。ずっと一緒だと男は言った。逆らえなかった。怖い。怖い。私はこの男の所有物ではない。この男がいる限り、私は何度も同じ目に会う。殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる
体中が痛い。まだ震えが止まらない。昨日、あの男が急に家に来て、私をどこかへ連れ出そうとした。私が断ると、あいつは家の中で暴れた。正直驚いた。まさかとは思ったが、ここまでおかしいとは。
最悪だ。
家の中がめちゃくちゃだ。
ガラスは全部割られ、家具はひっくり返され、私は息が出来なくなるまで殴られた。殺されるんじゃないかと思った。服を引き剥がされ、何度も何度も犯られた。そのあと、あいつは裸の私にコートだけ着せて街中を連れ回した。怖いのと寒いのとで震えがずっと止まらなかった。頭のどこかずっと奥のほうで奥歯がガチガチと音を立てていた。趣味の悪いレストランで、やたらと味の薄いパスタを食べさせられ、私は何度も皿の上に嘔吐した。あの男は皿の上の吐瀉物を、私の口に無理やり流し込んだ。「断ろうとするからだ」とあの男は言った。私の財布から金を抜き取り会計を済ませると、川原の道を通って市街地へ連れて行かれた。もう、感覚がなかった。私と世界の間に薄い膜が張ってるみたいになって、急に現実味が失われた。街はクリスマスムード一色だった。マライア・キャリーのあの曲が流れる中、私はこの男を殺すことだけを考えていた。ずっと一緒だと男は言った。逆らえなかった。怖い。怖い。私はこの男の所有物ではない。この男がいる限り、私は何度も同じ目に会う。殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる