落ちこぼれプリンセス
プロローグ
『風』を統べる者は全てを制する。

それは、私の世界では知らない人はいないくらい、
とても有名な言葉だった。


そして…

私を憂鬱にさせる言葉でもあった。



私の生まれた世界。

魔法や魔術といった力が、普通に存在する世界。

魔力の差はあるけれど、誰もが使える力。

それなのに、私は15歳の誕生日を迎えても、まともに力を使えないでいた。


私は…この世界のプリンセスなのに!!!


本当に自分が嫌になる。
私は、落ちこぼれプリンセスだ・・・。
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