落ちこぼれプリンセス

この学校の女の子たちは、どちらかというとおおらかで、細かい事は気にしない、のんびり屋さんが多い気がする。

私もその『のんびり』カテゴリーにいることは、間違いないけど。

ある日、私は同じクラスの子たちに話しかけられた。
「ねえ、神城さん。宮内さんとは幼なじみなのでしょう？いくつ位の時からお友達なの？」
今まさみは先生の用事でここにはいない。私はひどく緊張した。その様子を見て、クラスメイトの一人が、笑いながら言った。
「ほら！固まっちゃてるじゃない！だから皆で囲むようなことは止めようって言ったのに！」
「ごめんなさい！でも、宮内さんが近くにいると、私たちが緊張しちゃうから。」
もう一人の子のその言葉を不思議に思い、自然と言葉がでた。
「まさみがいると緊張するの？何故？」
むしろ、私は安心するけど、と思いながら聞くと、
「だって、宮内さんて、凄く素敵でしょう？背も高くてスマートで、涼しげな顔立ちで、その上運動も勉強も出来るんだもの。」
「宮内さんが男の子だったら良かったのにねぇ。」
「私、宮内さんなら女の子でもいいわっ！」
えぇっっ！！？？
ドン引きしている私には気づかず、キャー！やだぁー！とキャアキャア笑いながら彼女たちは話している。

と、そこへ
「随分楽しそうね。何の話？」
先生の用事を終えて、まさみが戻ってきた。