落ちこぼれプリンセス

寮の部屋に戻ると、早速まさみがきりだした。

「で、さっきの話は?」

人に噂されるのなんて慣れっこで、気にしなさそうなまさみだけど、本当は誰よりも人との繋がりや調和を気にすることは知っている。
まぁ、自分の噂話はまさみじゃなくても気になるよね。
そう思って、彼女たちには悪いけど、全部話してしまった。


まさみなら女の子でもいいなんて言っていた事を知ったら驚くと思っていたのに、全く動じなかった。

「驚かないの?」
思わず聞いたら、
「うーん。女子校ってどこでも変わらないんだなって思ったくらいかな。」
さらっと言われて、こっちが驚いてしまう。
「アルジアの学校でもそうなの!?」
学校に通うのが初めての私にとっては衝撃的事実!

「お姉様!とか言ってくる後輩もいるし、実は、私を『慕う会』なんていうのもあるんだよ。」
ちょっと恥ずかしそうに言っているけれど、嬉しくもあるような微妙な顔のまさみ。

私の近くには、彼女の才能を羨む人が多いけど、本当は同性にモテるんだ!
今まで意識したことは無かったけど、まさみは女の子にしては長身で細身。顔立ちもどちらかというと中性的。言われてみれば、確かに整っている。髪型は変えなくて良いと言われたけれど、護衛するには邪魔だからと短めに切ってしまっていた。
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